2020春夏コレクション、LOEWEのメンズコレクション

ジョナサン・アンダーソンが送る白昼夢のようなロマンス:loewe 2020ss

「ロマンティックでみずみずしく、ノマド的で、妖精のような。そして夢のなかのようなコレクションにしたかったんです」とパリ・ファッションウィークの最終日前日に行われたLOEWEのショーのあと、ジョナサン・アンダーソンは説明した。

注目の的となったLOEWEの2020年春夏コレクションは、白昼夢のようで、そこにはジョナサンらしさも、予想を裏切る要素もみられた。彼が注目したのは、ロンドンを拠点として活動するアーティスト、ヒラリー・ロイド。ジョナサン御用達のユネスコ本部ビルの大ホールでは、彼女の作品であるビデオ映像計9本が投影されていた。

作品が映し出すのはひとの手が加えられていない自然の世界と人工的な世界。ロイドのインスタレーションは、ショーにエロティックともいえる官能的な感覚をもたらしていた。コレクション自体も、楽しげで流動的、そして自由であると同時に、ロイドの作品と同じテーマや感覚を内包していた。
ジョナサンは過去10年で、あらゆる規範への挑戦者から、業界を牽引するクリエイティブディレクターへと変貌を遂げた。彼が2013年から指揮しているLOEWEでは、常に私たちのファッションセンスを革新し、世界の異なる見方を提示してきた。

「しっかり地に足をつけ、日常に根を張るファッションであると同時に、私たちはファッションを前進させなければならない。そのバランスです」とジョナサンは語る。「『不思議の国のアリス』の、ちょっと転んだら、子どもの夢のような世界に入り込むかもしれない、という感じ。というのも、僕が非現実というものに夢中だったんです。スクリーンを通した有機性。動くイメージを目にすることの超正常化。それをスクリーンで、そしてルックで表現したかった」
コレクションはちらちらと点滅するロイドの映像作品と共鳴し、異世界のようであり、白昼夢のよう。ロング丈でシンプルなシルエットに、新鮮かつ意外性のあるボリューム感がインパクトをもたらす。

「会場に、エフォートレスネスを漂わせたかったんです。それこそが、このブランドのあるべき姿ですから。官能的な軽やかさから、この6年間、僕らが築き上げてきたブランドのシグネチャーファブリック、キーとなる記号までが、これを表現しています」6年でLOEWEはすっかりかたちを変えた。

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